離婚を機に任意売却をするための注意点は?
最近は離婚の増加が止まりません。全国で4組に1組の夫婦が離婚しているというデータがあります。離婚率を年齢別にみると10代~20代で20~70%と圧倒的に多く、また、40代でも10%程度の離婚率となっています。40代の夫婦が離婚となると、それまでに購入した自宅の住宅ローンの支払いの半分以上が残っている状態です。離婚したいからと言って、残った住宅ローンの支払いをどうするのか、自宅の名義が共有名義であれば、どちらの名義にするのか、また自宅は妻が引き続いて住んで夫が住宅ローンを支払い続けていくのか、といったもろもろの面倒な決め事をしていく必要があります。夫側に資産があれば、今までの住宅ローンの支払いに加え新しい住宅の賃貸あるいは購入には問題にならないでしょうが、普通のサラリーマンであれば、金銭的な負担が大きくなり、ある時点で住宅ローンを支払えなくなると、元妻側が自身で支払うことになり、負担が大きくなり、その結果支払えないというケースも出てきます。そこで、離婚を機に自宅を任意売却し、お互いが新しい生活に進めるようにするための注意点を述べます。夫がローンを支払っている場合、通常連帯保証人は妻になっているので、離婚成立前に任意売却の手続きを行います。というのは、離婚した後は、お互いに合うのを避けたいというのは当然のことなので、離婚前の最後の協力作業ということで、二人で行うことにより、債権者・連帯保証人の同意までがスムーズにいきます。任意売却価格が住宅ローンの残債よりも低ければ、差し引きの金額をお互いの貯金からどの割合で支払うのか、といったことも離婚前であれば、決めやすいのではないでしょうか。また、財産分与の割合や養育費の金額など現実的な決め事も多くあるのですが、当事者同士ではなかなか決められない場合には、弁護士などの第三者の仲介の元、きちんと決めて後腐れのないやり方をすることが大切になります。